お金配り
実業家の前澤友作氏(48)が11月10日、X(旧ツイッター)を更新。代名詞だった“お金配り”について「もうしません」と発表した。
前澤氏は、2019年1月から「お年玉」や「ひとり親応援基金」などさまざまな名目で、ツイッター上で“お金ばらまき”企画を実施。約1年半で計23億円をばらまいたとして話題になった。その後も「お金配りおじさん」を自称してきた。
11月10日にもあらためて「お金配り」はもうしないことを宣言し、「これからは株配りです。 そっちのが未来に繋がるので」と説明した。
2019年の「お年玉」からクローズアップ
2019年の年始にネットを賑わせた、ZOZO前澤友作社長による「100万円×100人、総額1億円のお年玉」プロジェクト。「Twitterで返信をくれた人」を対象に100万円をプレゼントするという前代未聞の企画は、500万回を超える圧倒的リツイート数を記録。そして前澤社長の予告通り、100人に本当に100万円が支払われた。
しかしあれから、当選者たちがその100万円で「何をしたか」についてはあまりスポットライトが当てられていない。そんな中、ある当選者に「100万円当選のその後」について話を聞いた。
口座名義は「マエザワ ユウサク」
「応募締め切り日の翌日、1月8日の朝10時に、前澤さんのアカウントから突然DM(ダイレクトメッセージ)が送られてきたんです。『こんにちは、前澤です。本物です笑。今回の100万円、ぜひ楽しく使ってくださいね。素敵な作品集になりますように』とありました。当選したことはもちろん感謝していますし、そのDMを見たときは、本当にひとりひとりの応募理由を前澤さんが読んで、当選メッセージを変えていることにも驚きましたね」
京都府在住の池西大輔さん(44歳)は、河原などにある自然の石をバランスよく積み上げる、「ロックバランシング」といわれる技法で作品を制作するアーティストだ。
以前からTwitterなどのSNSを作品発表の場にしていた池西さんは、前澤社長のツイートを見かけ、「100万円で日本中を旅して、作品集を作りたい。そして、たくさんの人の心を動かしたい」と返信。みごと当選となった。
前澤社長からのDMが届いた後、すぐに事務局から振込先などを尋ねる連絡があった。その翌々日には、ピッタリ100万円が早くも振り込まれていたという。
「振込元の口座名義は『マエザワ ユウサク』でした。
前澤さんのことは、以前から『面白い人だなあ』と思っていましたし、昨年9月に『月にアーティストを連れて行く』と宣言したときも『月の石を持って帰ってきてくださいね』と作品の画像をつけてコメントしたことがあったんです。
アーティストを応援したいという前澤さんの想いは常々感じていましたし、こうしてご本人から100万円をいただいて、決意を新たにしました」
前澤ひとり親応援基金
ZOZO創業者でスタートトゥデイ社長の前澤友作氏が5月10日に「前澤ひとり親応援基金」を創設、1万人のひとり親に10万円を配布すると呼び掛けたところ、配布予定人数の45倍に上る約45万件もの応募があった。
基金創設から10万円配布までわずか8日間
前澤氏は自身のツイッターを通じて、2019年の年明けにポケットマネー1億円で100万円を100人にプレゼントする「お年玉企画」をぶち上げたのに続き、2020年にも100万円を1000人にプレゼントする総額10億円の同様の企画を発表。世間の話題をさらう一方、「お金でフォロワーや人気、名誉を買うつもりか」といった批判の声も上がった。とはいえ前澤氏は一見すると売名行為と映りかねない派手なパフォーマンスの陰で、19年に台風15号、19号に相次いで見舞われた地元・千葉を支援するなど、社会貢献にも尽くしてきた。その前澤氏が5月10日、新型コロナの影響で苦境に陥っているシングルマザーやシングルファザーを支援する目的で「前澤ひとり親応援基金」を創設。1万人のひとり親に10万円を配布するとして募集すると、締め切りの15日までの5日間に44万7159件もの応募があった。
見事当選!
この当選確率45分の1の難関を見事突破し、10万円をゲットした1万人の中の1人が新潟市西区在住のシングルマザー・Aさん(36)だ。Aさんが笑顔で話す。
「私は知らなかったのですが、友人に“こんなのがあるけど応募してみたら?”と勧められて軽い気持ちで5月13日に応募したのです。
そしたら3日後の16日にメールで当選通知が来まして…。まさか当たるとは思ってもみませんでした(笑)」 (Aさん)
Aさんによると、基金運営側は当選通知と同時に、「20歳以下の子供を持つ、配偶者のいないひとり親」であることを証明できる書類の提出を要請。具体的には児童扶養手当受給証明書をはじめ、ひとり親家庭医療証、戸籍謄本のいずれかがこれに該当するという。
とはいえ役所の手続きと決定的に違うのは、これらの書類は原本やコピーを提出するのではなく、写真を添付してメール送信するだけで済む点だ。Aさんが付け加える。
「当選通知を受けたその日のうちに必要書類の写真を送信したところ、すぐさま最短で翌々日の5月18日に現金10万円が銀行口座に振り込まれるとの連絡が来ました」
前記したように前澤氏が基金を創設したのが5月10日で、当選発表が16日、現金10万円の配布が18 日。わずか8日間でこれほど大掛かりな支援策を完結させるスピード感は圧巻だ。
Aさんは最後に前澤氏への思いを以下のように語った。
「前澤さんはいろんなところで批判されていますが、ひとり親家庭にとってこんなに役に立って、夢のあることをしていただいて心から感謝しています。“いただいたお金で夏服を買おうね”と早速、子供と約束しました」
世の中には「あげたがり」がいる
前澤氏以外にも、お金を配る人がいる。例えばTwitterの検索欄で「お金配り」で検索してみるといい。金額はさまざまだが「100万円」、「総額10万円」などを配っている(と少なくとも称している)という人たちがヒットする。もっと小さな額で「1000円分 Amazonギフト」や「ハーゲンダッツ無料券」などまで含めると相当数が見つかるだろう。
贈る側の動機はさまざまだ。フォロワーを増やしたい、世の中を平和にしたい、自分と同じギャンブル中毒者を増やしたい、影響力のある人間になりたい、多くの人とつながり助け合えるきっかけになれば、お店の販促活動……それぞれに、それなりに「なるほど」という思惑がある。
こうしたSNSでのお金配りの場合、ほぼ必須で“アカウントをフォローすること”“特定のツイートをリツイートすること”といった応募条件がある。また、額が大きくなると、例えば前述の前澤氏の場合であれば「課題提出」といった条件が課せられることもある。
一方アメリカでは
提訴される
アメリカ大統領選挙で、実業家のイーロン・マスク氏がみずからが行う署名活動に応じた有権者を対象に抽せんで毎日1人に日本円でおよそ1億5000万円を配っていることについて、東部ペンシルベニア州の検察は28日、「違法な宝くじにあたる」などとして、マスク氏側を提訴しました。
イーロン・マスク氏は共和党のトランプ氏を支援するため、みずから立ち上げた政治資金団体を通じて、言論の自由と武器所持の権利を支持する署名に応じた有権者の中から、投票日まで毎日、抽せんで1人に100万ドル、日本円にしておよそ1億5000万円を配るキャンペーンを行っています。
対象地域は大統領選挙の結果を左右するとされる7つの激戦州で、アメリカのメディアは、有権者登録などの見返りに報酬を支払うことは選挙違反の疑いがあると、司法省がマスク氏側に警告したと伝えています。激戦州の1つ、ペンシルベニア州のフィラデルフィアの検察は28日、「違法な宝くじにあたる」などとして、キャンペーンの中止を求めてマスク氏と政治資金団体を提訴し、「選挙への干渉から市民を守る責務がある」とする声明を発表しました。
提訴について、マスク氏側はこれまでのところ、コメントを出していません。
お金配りに要注意
SNSの「お金配りおじさん」に要注意。知らないうちに振り込め詐欺の受け子にされている可能性あります。
SNSでは時折「フォロワーにお金を配る」アカウントを目にします。これは元ZOZOTOWN社長の前澤友作さんが「フォロワーに対してお金を配る」という行為を始めたのが発端となり、その後同様に「フォロワーにお金配ります」と宣伝するSNSアカウントが多数現れるようになりました。
詐欺の手口としては以下のような関係になります。
お金配りと称した振り込め詐欺
お金配りといって振り込め詐欺犯になってしまう一例をご紹介します。
①集客
まず、良くある手口として「振り込め詐欺犯」はSNSで「お金配り投稿」で「受け子役」を探します。
②口座取得
次に「振り込め詐欺」で利用するための銀行口座を聞き出します。
③信用させる
最終的に「受け子」として働いて貰うために「受け子役」に信用させる必要があります。そのため実際に現金を振込、相手を信用させます。当初は半信半疑だった「受け子役」も「現金」が本当に振り込まれたことで、この「振り込め詐欺犯」を信用できる人物と思い込みます。
④振り込め詐欺
「振り込め詐欺犯」はターゲットを変更して、「振り込め詐欺の標的」に連絡します。振り込め詐欺の架空のシナリオによって相手をたくみに騙し「受け子役」の銀行口座に振り込ませます。
⑤資金回収
「振り込め詐欺犯」は「受け子役」の口座に振り込まれた現金を引き出す必要があります。ここで「誤振込」を装い「現金を返してほしい」と「受け子役」に伝えます。
「受け子役」は「振り込め詐欺」の事実を知らないため、また一度現金を受け取ったことで「振り込め詐欺犯」を善良な人と思いこんでいるため、指定された場所に手渡しに行く。
事実かはわからないものの、有り得る話
実際、Twiterでの投稿には、12万いいねが付き著名人もRT等をしているため非常に拡散されています。それだけ「有り得る話」と多くの人が考えたからでしょう。
ただ、この話自体が「受け子が捕まった時のアリバイ」である可能性もあり、事実かどうかの裏付けはありません。
しかし、「本当にあってもおかしくない話」であると感じます。
お金配りアカウントの基本は詐欺目的と考えること
このような「お金配ります」アカウントの大半は詐欺目的で作られており、こういった情報に釣られやすいユーザーの個人情報を収集したり、仮想通貨等の投資詐欺の勧誘目的と言われています。
こういったアカウントをフォローしたりRTやいいねで反応すると、「カモ」として目をつけられることになりますので、このような投稿は信用せず「無視」することを推奨します。